解決事例

夫から執拗なDVを受けていた女性が,別居と弁護士への委任をきっかけに早期に離婚することができDVから解放された事例

解決事例

1.依頼のきっかけ

Aさんは夫からの暴力や暴言を受けていました。また,夫が精神疾患やアルコール依存症にかかってしまい,Aさんは耐え切れず警察に何度も相談していました。それでも事態は解決せず,やむを得ず子どもを夫の元に置いたまま実家に戻りました。Aさんは,夫への恐怖心で離婚を切り出すことも親権を取得した旨の主張もすることができず,弊所に相談に来られました。

 

2.交渉の経緯

Aさんから事情を聞くと,Aさんは結婚後,夫と夫の両親と同居していました。ある時から夫からDVを受けるようになり悩んでいました。幸い子どもへのDVは無かったものの,子どもは夫からAさんがDVを受けている場面を見て父親を怖がっていました。そこで,担当弁護士がAさんの代理人となり,Aさんの夫と話し合いを始めました。

子どもがAさんに会いに来た後,子どもが夫の元に帰りたくないと言ったため,担当弁護士を通じて夫へ連絡を取り,夫の同意の下にしばらくの間Aさんの元で暮らすことになりました。しかし,夫や夫の両親がAさんの実家まで訪れ「連れ去りだ」,「子どもを返せ」等と騒ぎ立てたり,夫は自身が親権を取得すると主張してきました。そのため,担当弁護士は,夫へAさんと接触しないよう強く求め,裁判所に離婚の調停を申し立てました。

調停では,夫は親権を強く主張して子どもとの同居を望んでいました。また,もし離婚し子どもとの同居ができない場合でも,平日,休日,昼夜問わず自由に子どもと面会できることなど多くの条件を出してきました。

しかし,子どもが父親への恐怖心を持っていたことから,Aさんにとって到底応じられない条件でした。Aさんは,子どもの福祉に配慮し子どもの意思や希望を最も尊重すべきであると主張しましたが,Aさんも子どもから父親を奪うことはできないと考え,柔軟な面会交流に応じる内容で離婚が成立しました。

 

3.担当弁護士から一言

配偶者からDVを受けている場合には,早急に別居して,落ち着いた気持ちで将来を考えられる状況をつくるのが重要です。別居後に配偶者が別居先に追いかけてきたり,付き纏われたりすることが怖いという方は弁護士や警察に相談をした上で別居を実行に移すことで防止することができます。

また,子どもの生活環境を早く決めてあげることが子どもの利益になると考え,調停の長期化を避けるべく,同時に調停外での交渉も行いました。その結果,面会交流については子どもが希望する場合に限り,またAさんの監護状況や子どもの生活状況を最大限に配慮する等の条件をつけて,子どもが夫の家で過ごしたり,父親や祖父母と連絡を取り合うことに合意し,離婚,養育費と財産分与について2回目の調停で成立することができました。