解決事例

相続人の一人が音信不通になっている状況からの遺産分割

解決事例

1.依頼のきっかけ

Aさんの夫が死亡し,相続人はAさんと子2人でしたが,子の1人(相手方)とは数年間音信不通になっていました。Aさんが,相手方に夫が亡くなったことを伝えるため電話をしましたが,相手方は出ず,電報を送るも届かない状態になっており,遺産分割協議も進まず困り果てていました。そこで遺産分割を今後どのように進めたらよいか相談に来られました。

 

2.交渉の経緯

担当弁護士は,協議での解決が難しいと見込んだため,相手方の住所地を調査してすぐに家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てました。裁判所の手続を利用したことで相手方も素直に出頭に応じてくれました。これまで進められなかった話し合いが一気にまとまり,1回の期日で無事に調停が成立しました。また,数年間音信不通となっていたわが子と再会することができ,Aさんも喜んでおられました。

 

3.担当弁護士から一言

相続事件は,長年の親族間のわだかまりがあることも多く,相続人間での話合いが感情的な話合いになってしまったり,本件のようにそもそも連絡を返してくれず,なかなか遺産分割の話合いが進まないことも多いです。
しかし,弁護士から連絡や裁判所からの連絡には応じてくれることも多々あります。たとえば,本件のように家庭裁判所に遺産分割調停の申立てを行うと,裁判所から相手方に調停が申し立てられたこと,第1回期日に出頭を求める書面が送られます。親族からの連絡には応じないものの弁護士や裁判所からの求めには応じてくれるケースもあります。

もし仮に,調停期日の呼び出しにも応じてくれない場合には,調停は不成立となってしまいますが,その次の手続である審判手続へ移行することができます。

審判手続は,話合いというよりも裁判所が客観的な証拠関係をもとに決定という判断を下すことになります。その決定にしたがって遺産を分割することになりますが,審判の場合には相手方の協力が不要になるため,相手方の協力なしに遺産分割手続を進めることができるようになります。