コラム一覧
離婚届の書き方と提出時の注意点
協議離婚をする場合は、離婚届を提出するだけで離婚が成立します。
離婚届の書き方と提出方法は特に難しいものではありませんが、離婚は人生の一大事ですので、不安になる方も多いことでしょう。
そんな方は、以下のポイントをご確認の上、準備を進めていくことをおすすめします。
1.離婚届用紙のもらい方
離婚届の用紙は市区町村の役所に置いてあり、無料で自由にもらえます。
書式は全国共通ですので、提出先の役所が異なる場合でも心配はいりません。
多くの自治体ではホームページから書式をダウンロードできるようになっているので、プリントアウトして使用することも可能です。
ただし、A3の普通紙(感熱紙は不可)で印刷しなければ役所で受け付けられませんので、ご注意ください。
2.離婚届の書き方
離婚届の書き方については、記載例を参照すれば特に難しい点はないと思われます。
法務省のホームページに掲載されている記載例をご紹介しますので、ご参照ください。
参考:法務省|離婚届
https://www.moj.go.jp/ONLINE/FAMILYREGISTER/5-3.html
注意点としては、まず、協議離婚の場合には成人2名の証人の署名・押印が必要です。証人は何らかの責任を負うものではありませんので、誰に頼んでも構いません。
また、未成年の子どもがいる場合は、夫婦のどちらか一方を親権者に指定する必要があります。
婚姻によって氏が変わった方は、原則として離婚後は元の氏に戻ります。そして、元の戸籍に戻るか、新しい戸籍に戻るかを選択します。子どもと同じ戸籍にしたい場合は、新しい戸籍を作るのが一般的です。
なお、離婚成立の日から3ヶ月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出することで、婚姻中の氏を名乗り続けることもできます。
離婚届を書き損じた場合は、二重線を引いた上に訂正印を押すか、新しい用紙に書き直すことが必要です。修正液や修正テープは使えません。
3.離婚届の提出方法
離婚届を提出する際は、本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)を提示する必要があります。
本籍地以外の役所に提出する場合は、夫婦の戸籍謄本も必要です。
提出方法には以下の3種類があるので、平日の昼間に役所に行けない方も心配はいりません。
・役所の窓口への提出
・役所の時間外受付窓口への提出
・郵送での提出
離婚届に不備があると受理されませんので、時間外受付窓口や郵送で提出する場合はご注意ください。
いずれの場合も、受理された日が離婚成立日となります。
4.裁判所で離婚が成立した場合も離婚届は必要
忘れがちなところですが、家庭裁判所の手続きで離婚が成立した場合も別途、役所に離婚届を提出する必要があります。
提出する際に証人の署名・押印と本人確認書類は不要ですが、以下の書類が必要となります。
・調停離婚の場合…調停調書謄本
・審判離婚の場合…審判書謄本と確定証明書
・和解離婚の場合…和解調書謄本
・裁判離婚の場合…判決書謄本と確定証明書
5.離婚届を提出する前の注意点
協議離婚の場合は、離婚条件について納得できる合意ができているかどうかを確認してから離婚届にサインすることが重要です。
離婚が成立した後では相手方が真剣に話し合いに応じないことがあるので、事前にしっかりと話し合っておくべきです。
話し合いがまとまったら、口約束で終わらせずに離婚協議書を作成しましょう。できる限り公正証書で作成しておくことが望ましいです。
相手方との話し合いがスムーズに進まない場合や、取り決めた内容が適正かどうか不安な場合は、弁護士へのご相談をおすすめします。
弁護士法人ONEでも、離婚に関するご相談を承っておりますし、離婚届の作成・提出もサポートいたします。
離婚届について気がかりなことがある方は、お気軽にご相談ください。