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高齢者雇用のメリットとデメリット、助成金等の活用について

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人生100年時代を迎えた現在では、定年を迎えても働く意欲と能力を持った人たちが増加しています。
企業にとっても高齢者の労働力を活用することでさまざまなメリットが得られますが、その反面でデメリットがあることや、法律上のルールにも注意しておかなければなりません。

高齢者雇用のメリットとデメリットをご紹介します。

1.高齢者雇用のメリット

高齢者雇用で企業が得られるメリットとして、主に以下のようなことが挙げられます。

・人手不足を解消できる
・高い労働意欲が期待できる
・経験や知識、人脈を活かせる
・若手社員の成長につながる
・働き方の多様化につながる

少子高齢化が進み人材確保が難しくなりつつある昨今において、高い労働意欲を持った高齢者を雇用すれば、即戦力として心強い存在になってくれるでしょう。

その人の知識や経験、人脈によっては、ビジネスチャンスの拡大も期待できます。経験豊富な高齢者は若手社員のお手本となり、社内の活性化につながることもよくあります。

また、高齢者に働いてもらうために社内の雇用制度を整えることで働き方の多様化につながり、「働きやすい会社」として発展しやすくなるというメリットもあるでしょう。

2.高齢者雇用のデメリット

高齢者雇用には、以下のデメリットがあることにも注意が必要です。

・体力や健康面での配慮が必要
・IT化への対応に不安がある
・職場の人間関係が難しくなることもある
・若者の活躍を阻害することもある

個人差はありますが、高齢になると体力や健康面で不安が出てきたり、IT化の流れについていけないといった問題も出てきます。現役世代と同じように仕事を任せることはできないともあるでしょう。

上司の方が年若いという状況では、マネジメント機能が低下するおそれもあります。
さらに、高齢者が活躍しすぎると若手社員が活躍できる機会が減ったり、若い人の採用に消極的になったりすることもあるかもしれません。

3.高齢者雇用の法的ルール

高齢者雇用を望むかどうかにかかわらず、企業は高齢者雇用安定法で定められたルールを守る必要があります。

まず、定年制度設ける場合、定年年齢は60歳以上としなければなりません。
定年年齢を65歳未満とした場合、定年を迎えた労働者が希望すれば65歳までは引き続き雇用する必要があります。
2021年4月以降は高年齢者雇用安定法の改正により、70歳までの高齢者の就業を確保する措置をとるべき努力義務も課せられています。

4.高齢者雇用で活用できる助成金・給付金

高齢者を雇用する場合には、以下の助成金や給付金が受けられる可能性があります。

(1)特定求職者雇用開発助成金
60歳以上(特定就職困難者コース)または65歳以上(生涯現役コース)の高齢者をハローワーク等からの紹介で雇用した企業に支給される助成金です。

(2)65歳超雇用推進助成金
定年年齢を65歳以上に引き上げたり、高齢者の有期雇用を無期雇用に転換する措置を講じたりした企業に支給される助成金です。

(3)高年齢雇用継続給付金
これは高齢の労働者に対して支給されるもので、60歳以降も働く高齢者の賃金が低下する場合に、その低下部分を補うための給付金です。

これらの助成金・給付金を活用することで、企業側の負担を抑えながら高齢者の労働力を活用することが可能となります。
なお、従業員が定年を迎えた後の雇用に備えて就業規則を整備しておくことは、すべての企業で必要です。
また、高齢者を雇用する際には雇用契約の内容について慎重に検討する必要もあります。

高齢者の雇用について不安を抱えているなら、下関、宇部、周南、岩国の企業法務弁護士、弁護士法人ONEへお気軽にご相談ください。

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