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奨学金を返済できないときの対処法
近年、大学等を卒業しても在学中に借りていた奨学金を返済できない人が増加しており、社会問題化しています。
今回は、奨学金の返済が厳しいときはどうすればよいのかをご説明します。
1.奨学金を返済できないとどうなる?
奨学金の返済ができなければ、以下のようなリスクが生じます。
(1)延滞金を請求される
奨学金の返済が遅れると延滞金が加算されるため、返済がなおさら厳しくなります。
日本学生支援機構(JASSO)の場合、延滞金の利率は年1.5%~10%と、さほど高利ではありません。しかし、奨学金の残高が大きければ大きいほど、延滞金の負担も重くなることに注意が必要です。
(2)ブラックリストに登録される
奨学金の延滞が2~3ヵ月続くと、信用情報機関に事故情報が登録されます。いわゆる「ブラックリスト」に登録され、キャッシングやローン、クレジットカードなどが利用できなくなってしまうのです。
(3)保証人・連帯保証人に請求される
保証人・連帯保証人を付けて奨学金を借りた場合、返済できなければ保証人・連帯保証人が返済の請求を受けてしまいます。両親(連帯保証人)だけでなく、他の親族(保証人)にも迷惑がかかってしまうのです。
(4)財産を差し押さえられる
延滞を放置すると裁判を起こされ、最終的に給料や預金などの財産を差し押さえられることがあります。保証人や連帯保証人の持ち家などが差し押さえられる可能性もあるので、注意しましょう。
2.奨学金の返済が難しいときの救済制度
日本学生支援機構では、奨学金の返済が難しくなった人のために以下の救済制度を用意しています。返済が厳しいと感じたら、まずは救済制度の利用を検討してみましょう。
(1)減額返還制度
経済的な理由で奨学金の返済が困難な場合に、一定期間(最長15年)、毎月の返済額が1/2または1/3に減額される制度です。ただし、返済総額は変わりません。
(2)返還期限猶予
経済的な理由で奨学金の返済が困難な場合に、一定期間(最長10年)、返済を待ってもらえる制度です。最終の返済期限も延期されます。ただし、返済額が減るわけではありません。
(3)返還免除
奨学金の未返済額の全部または一部が免除される制度です。ただし、返還免除を申請できるのは、本人が死亡したときや精神もしくは身体の障害により働けなくなった場合などに限られます。
3.奨学金の返済ができないときは債務整理
奨学金も債務整理の対象となります。救済制度を利用しても解決が難しい場合や、他にも借金を抱えている場合は、債務整理がおすすめです。
(1)任意整理
任意整理は、債権者と直接交渉して利息のカットや返済期限の延期を図る手続きです。
奨学金はもともと金利が低く、返済期間も長期に設定されているため、任意整理をする実益はほとんどありません。
しかし、他の借金を任意整理して毎月の返済の負担を減らせば、奨学金を返済できるようになる可能性があります。
(2)個人再生
個人再生は、裁判所の手続きを利用して借金を大幅に減額できる手続きです。基本的に借金総額が1/5~1/10にまで減額され、残った借金を3年~5年で返済します。
多額の借金を抱えていても、就職していて安定収入があれば、個人再生で解決できる可能性が高いです。
ただし、すべての債権者を手続きの対象とする必要があるため、保証人・連帯保証人に迷惑がかかる可能性があることには注意が必要です。
(3)自己破産
自己破産は、裁判所の手続きを利用して借金を全額免除してもらうことが可能な手続きです。
収入が少ない方や無収入の方でも、自己破産なら解決可能です。
ただし、高価な財産は処分されてしまうことや、個人再生と同様に保証人・連帯保証人に迷惑がかかってしまうなどのデメリットがあることにもご注意ください。
5.まとめ
奨学金を返済できないときは、状況に合った債務整理を行えば解決できます。放置せず、早めに債務整理を検討することをおすすめします。
弁護士法人ONEにご相談いただければ、債務整理手続きの選択から最終的な解決に至るまで、全面的にサポートいたします。借金救済制度(救済措置)が気になる方は、お気軽にご相談ください。山口県の下関、宇部、周南、岩国、北九州市の門司にアクセスしやすい6拠点を構えて、皆様のご来訪をお待ちしています。