解決事例一覧
趣味への浪費で借金を作り、放置した結果、給与の差押えを受けてしまい,弁護士へ依頼してから約2ヶ月で裁判所から破産手続の開始決定を得られた事例
1.依頼のきっかけ
Aさんは失業により収入が低下し、生活費の補填と趣味への浪費のために100万円程度の負債を抱えてしまいました。
まだ25歳と若く、借金に対する危機感も薄くかったため、借金の滞納も気にせず放置していたとのことでした。
Aさんはその後、債権者から給与を差し押さえられてしまい、金銭的に行き詰まって生活ができなくなってしまいました。
そんなAさんを心配したAさんの親が、Aさんを連れて弊所に相談に来られました。
2.交渉の経緯
Aさんは弁護士費用を支払うことができず、法テラスに弁護士費用の援助を受けることになりました。
法テラスがAさんを援助するという決定を出すまでに1ヶ月程度の時間がかかるため、そのあいだに、Aさんに破産手続を行うために必要な資料の収集を依頼するなどして破産手続の申立てを急ぎました。
(※2022年現在、法テラスを利用してのご依頼は受け付けておりません。ご了承ください)
裁判所から出された「破産手続の開始の決定」にあわせて給与差押えの停止と免責の許可、そして差押えを解除する手続きを行いました。
Aさんは給与を満額受け取ることができないと生活が成り立たないため、とにかく急いで裁判所から開始の決定を受けることを目指して申立てを急ぎ行いました。
給与の差押えが停止されていた間の給与も免責確定後にAさんへ無事返金され、早期に解決することができました。
3.担当弁護士から一言
破産手続は、給与の差押えなどの個別の財産への強制執行とは異なり、財産の全てに対して強制執行を行う包括執行的な性格があります。
おおまかに言えば、破産手続はAさんの現存する財産を債権者に分ける手続です。それにもかかわらず、ある債権者が破産手続を無視して個別に強制執行を行うとなれば、現存する財産は目減りして他の債権者が受領することのできる分け前が減少してしまいます。そのため破産手続が開始された後に給与等の差押えを行うことができなくなります。
また破産手続の開始決定を受ける前に既に行われていた強制執行手続も、同様の趣旨からその手続は中止することになります。
突然,債権者から給与の差押えを受けた場合には,早期に破産手続などの債務整理手続を行うことで給与の差押えを解除する方法もあります。
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