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宇部市における犯罪発生状況

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山口県は全国の中で犯罪率が低い方ですが、山口県内では宇部市の犯罪率が最も高くなっています。

今回は、宇部市における犯罪発生状況を紹介するとともに、犯罪被害に遭わないための対策や、罪に問われたときの対処法についても解説します。

1.山口県内の犯罪発生状況

警察庁が発表した「令和4年の刑法犯に関する統計資料」によると、山口県内での刑法犯の認知件数は3,845件(前年比-26件)で、全国では31位の件数となっています。人口10万人当たりの認知件数は292.8件(全国39位)となっており、全国の中で山口県の犯罪発生率は低い方といえます。

山口県警察の発表によると、認知件数3,845件のうち窃盗犯が2,397件を占めており最多です。窃盗犯全体では前年比-48件ですが、自転車等の乗り物盗が前年比+94件となっています。知能犯では詐欺が前年比+78件と、目立って増えています。また、暴行や傷害などの粗暴犯も前年比+22件と増えています。

2.宇部市内の犯罪発生状況

山口県警察が発表したデータを基に、山口県内の主な市における令和4年の犯罪発生状況をまとめると、次のようになります。

人口(令和4年1月1日時点) 刑法犯認知件数 人口10万人当たりの認知件数
下関市 253,996 422 166.1
山口市 189,576 437 230.5
宇部市 161,767 664 410.5
周南市 139,488 431 309.0
岩国市 130,340 188 144.2

宇部市の人口は山口県内で3位ですが、刑法犯の認知件数、人口10万人当たりの認知件数ともに1位であり、突出して多くなっています。山口県内では宇部市が最も治安の悪い地域ということもできるでしょう。

そこで次に、犯罪被害に遭わないための対策をご紹介します。

3.犯罪被害に遭わないための対策

先ほどもご紹介したとおり、山口県内では窃盗や詐欺の被害が増えています。詐欺の中には、オレオレ詐欺などの特殊詐欺が占めるウェイトが増加していると考えられます。

昨今はコロナ禍や増税、社会保障費の負担増、物価高などの影響により、経済的に困窮する人が増えつつあります。このような社会状況において、窃盗や詐欺などの財産犯罪に対しては、今後ますます警戒が必要となるでしょう。

窃盗の被害を防止するためには、自宅や事業所、自転車、自動車などは確実に施錠することが重要です。店舗を経営している方は、万引きの被害を防止するために、防犯カメラを死角が生じないように設置しましょう。また、ひったくりの被害を防止するために、外出中は貴重品をしっかりと身につけておくことが大切です。

特殊詐欺の事犯では手口が巧妙化していて、注意していても騙されてしまう被害者も少なくありません。

しかし、官公庁の職員が急に電話をかけてきて送金を求めたり、個人情報を聞き出したりすることは絶対にありません。もし、このような電話を受けても応じないようにしましょう。

インターネットでも、メールで送金や個人情報の提供を求められたりしたら、そのメールに返信したり、掲載されているURLをクリックするのはやめておきましょう。

4.罪に問われたときの対処法

もし、何らかの罪を犯して警察に発覚した場合は、不合理な弁解をせず事実をありのままに話し、反省する方が得策です。さらに、被害者と示談ができれば処分を軽くできる可能性が高まります。

取り調べへの対応の仕方が分からなかったり、示談交渉がスムーズにできなかったりしたときは、弁護士への相談がおすすめです。ご家族が逮捕されてしまった場合は、弁護士に接見に行ってもらい、本人にアドバイスしてもらうこともできます。逮捕された場合は特に、早い段階で弁護士の力を借りて対処することが重要となります。

下関・宇部・周南・岩国でご自身やご家族が罪に問われたときは、早めに弁護士法人ONEへご相談ください。

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