犬神家の一族と遺言

2019年12月9日投稿 | 投稿者: 弁護士 若松俊樹

相続をめぐる争いということで思いつくものに,横溝正史作,金田一耕助シリーズの一つ「犬神家の一族」があります。

信州財閥の巨頭であった犬神佐兵衛が死亡し,彼の残した遺言を背景として凄惨な連続殺人事件が起きるというストーリーもさることながら,白いゴムマスクの男「スケキヨ」と,彼が湖に逆さに埋まって死んでいるのが発見されるシーンがあまりにも有名です。映画が公開された当時は,プールでスケキヨの真似をする小学生男子が続出したとか。

幾度となく映像化されていますが,やはり私は1976年の映画版(市川崑監督,金田一耕助役は石坂浩二),1977年のテレビドラマ版(金田一耕助役は古谷一行)がもっとも好きです。

犬神家の一族を見ていて職業上気になってしまうのは,古舘弁護士が佐兵衛の遺言書を登場人物たちの前で読み上げるシーンです。この物語の舞台は昭和20年代の信州なのですが,ついつい現在の民法だったらどうなるかと考えてしまいます。

遺言に封がされているのではないか,封がされている遺言を家庭裁判所以外で開封したら過料になるじゃないか,自筆証書遺言のようだけど家庭裁判所で検認の手続してないよなあ,というか1977年のドラマ版では佐兵衛が死んでないのに隣の部屋で遺産目録読み上げてるよ,それからどのような形になったとしても遺留分の問題はどうなるんだ…などなど。

まあ,とはいうものの小説なり映像なりでの創作の世界なので,あまり細かいところにまでこだわっていると物語が楽しめなくなってしまうわけですが…映画版で石坂浩二演じる金田一が犯人に対し,「あなたは佐兵衛翁の望んていたことを自分の手で実行してしまったことになりますね」と言うシーンは何度見ても痺れます。まだ見たことがない方,是非一度ご覧になってみてください。

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