よもやま話

日本人の勝算

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下関 法律事務所
弁護士法人ONE代表弁護士の大賀一慶です。
今,成田空港から羽田空港に移動して帰りの飛行機を待っているところですが,パソコンを開いたものの疲れて仕事ができないのでブログ連投。

私は最近出張が多く,年間100回ぐらい飛行機に乗ると思いますが,私にとって飛行機に乗っている時間は貴重な読書(と睡眠)時間です。
デービッド・アトキンソンという方はまったく知らないのですが,スマホでニュースを読んでいて出てきて気になったのでamazonで購入してみました(最近は移動中はkindleでしか本を読まなくなりました。)。

人口減少,高齢化に対して,日本は最低賃金を引き上げることで生き残るべきだ,という内容です。どういう論理展開かというと,これから人口減少,高齢化する日本において企業は生産性を高めていかなければならないが,日本の労働者の生産性が低い(国民1人当たりのGDPが少ない)のは中小企業が大部分を占めているせいなので,生産性を高めるためにはこれを経営統合させ企業規模を拡大させる必要がある,そのためには最低賃金を引き上げて中小企業に経営統合と生産性向上を強制するべきだ,というもの。
著者の意図的なものだと思いますが,全体的に分析的でなく,内容も羽田空港-北九州空港の1時間半でうとうとしながら読めてしまう内容ですが,最低賃金を引き上げるべきという結論には賛成です。将来的には2000円ぐらいになるべきだと思います。世界的に見てもおかしい金額ではないですし(もちろん3%~5%ぐらいの上昇率で段階的に,ですが。浸透と対応には一定の時間がかかりますので。)。どんなに経営努力をしてもそれができないという社長さん(自分も含めて)は根本的にビジネスを見直す必要があるというのはその通りでしょうね。